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テーマアーラ・バイアーナ紹介!

おはようございます!本番まであと1日…!
本当はもっともっと前にやりたかったのだけど…最後にテーマアーラ解説と、衣装の匠たちをご紹介!

テーマや仲間の頑張りを知って本番に臨んでいただければと思います。 
超差し迫った中の更新ですが、これをみたみなさんがワクワクして明日を迎えられますように…!!

★カルナバ制作班リポート!

◎カフェ(ジカルトーラ)

マンゲイラの創立者の1人、カルトーラさんが奥さんのジカさんと作ったお店(メニューから察するに、カフェ・レストラン)がモチーフのテーマアーラです。
1963年〜1965年とお店自体は短命だったものの、サンビスタに限らず、ジャーナリストや知識人、アーティスト達が出入りし、時には即興で出演することも多かった。

特に、パウリーニョ・ダ・ヴィオラとエルトン・メディロスはジカルトーラで知り合い、以後コンビで数多くのサンバを生み出したことで知られています。

「なんで青白のバルの中でピンクと緑なんだろう?!」と思った方もいるかもしれません。
これは、「ZICALTOLA」の看板や外装の色からいただいた色。
マンゲイラのチームカラーVerde e Rosa(緑とバラ=ピンク)を考えたカルトーラさんだけあって、自分のお店の色もコレなんですね〜。

今回、ジカルトーラがモチーフではあるものの、描きたかったのは「パウリーニョさんが見てきたであろう、ブラジル1960年代の街中のカフェの風景(他の店も含む)」ということもあり、アーラの中では店名を出すのではなく、色でジカルトーラを示しつつも、「集まって音楽を楽しむ普通の人達」を表現していこう、ということになりました。
◎店員さん
店員さんの衣装、ターバンにフレアスカートは奥さんのジカさんのイメージから。
衣装担当は“縫製のあんきも姐さん
2015年バトン、2016年バテリア衣装、2017年ジャグラーバーテンダーと、着実な仕事と売り物のような仕上がりでヂスフィーレの衣装を支える匠です!
とりかかるの、早かった…!!!なんとGW頃にはすでに1体分のイメージが完成してました。

今回もスムーズで、安心してお任せしていたパートです。
この衣装をつけて、なんとしらめさんがアーラリーダーに!盛り上がること必至ですね♪

◎お客さん
お客さんの衣装でイメージしたのは、1960年くらいの街のお父さん。
仕事帰りに、コーヒーとちょっと一杯。フェイジョアーダをつまんでいこうかな。ついでにセッションの楽しんじゃおうかな。そんな気軽な感じの普通の人。それじゃあつまらないので、今回の面白見栄えアーラにしました。
衣装担当は“着ぐるみのじりこ”
2015年のカルナバレスカでもある姐さんは、以降2016年の島発見、2017年カクテルと、衣装デザイン担当が書く「ちょっと無理かな…これどうやって表現すんだ…」という絵もあの手この手で実現してくれます。
今回も…これみなさんも巻き巻き手伝ったと思いますが、椅子部分はプラダンなんだぜ…!
ちなみに、この時代は軍事政権下で材料が輸入できず、プラスチックの椅子とかはなかったそうです(マリア談)。
そんな、「木の椅子」の質感にもこだわって作ってくれました。
それにしてもくぼっち似合うよね〜。

◎ バイアーナ 金のバラ

今年のバイアーナは、パウリーニョ・ダ・ヴィオラ自身が参加し、曲を提供をした1965年の劇場公演「Rosa de Ouro(金のバラ)」がモチーフ。

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それまでのサンバが白人が歌う歌謡曲のソースでしか音源として残されていなかったブラジル・シーンで、60年代中期に革命的転機が訪れる。兼ねてよりサンバの深遠を探求してきた作詞家/プロデューサーのエルミニオ・ベロ・ヂ・カルヴァーリョ(エリゼッチ・カルドーゾの夫)が、アフロ・ルーツのサンバをモチーフに繰り広げられた伝説のステージ「ホーザ・ヂ・オウロ」(黄金のバラ)を成功させた。
伝説の黒人女性クレメンチーナ・ヂ・ジェズース、そしてソロ・デビュー前の若きパウリーニョ・ダ・ヴィオラ、エルトン・メデイロス、ネルソン・サルジェントといったリオ・エスコーラ・ヂ・サンバ出身の本格サンビスタを大々的に起用した生々しいサンバは、以後、黒人ルーツ・サンバが陽の目を見る礎となった歴史的記念碑である。カルトーラもネルソン・カヴァキーニョのレコード・デビューもこの1枚が無ければ実現しなかったかもしれない。
(Amazon 商品紹介より抜粋)

 

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この時の公演で脚光を浴びたクレメンチーナ・ヂ・ジェズースのイメージがベースです。

金のバラを立たせるために、近年のバルには珍しく、白ドレスのオーセンティックなバイアーナをベースにしています。

 

制作部隊は、ここ数年バイアーナ担当してくれているベテラン・いけちん&ちほんぬ&いよを先頭に、若手ダンサーアーラのみなさん。

ぐー、みんみん、マリマリ、あーや、らーら。

 

他にもたくさんヘルプをいただいて、今年バイアーナも例年よりも早く作業が進み、ブラッシュアップすることができました♪

 

布もリサイクルのものを使えたり、コスパ最高!!

早く明日の完成系が見たーーい!

 


◎レコードジャケット

 

いわずとしれたパウリーニョさんの名盤達。広がっていくパウリーニョさんの音楽を表現するアーラです。今回はざわーにょが厳選に厳選を重ねて、1970年代頃から1990年代くらいに発売されたものの中から見栄えのする5種類のジャケットに絞りました。それぞれ、ざわーにょの持ってたレコードをスキャンしたんですが、そのうち1枚は、吉田のおとうのお家に額入りで飾ってあったものをお借りしてデータを作らせてもらってます。さてどれでしょう?!

レコードの盤面に貼ってあるレーベルもホンモノ(をスキャンしたやつ)なんですよ。
それぞれのアルバムについて語ろうとすると長くなるので割愛! 時間があるときにざわーにょにお尋ねください。 
隊列の中にはニシーニョが入って統制のとれた動きで魅せてくれますよ!
◎衣装紹介
2018年のワサワサ&仕掛け系アーラ。
担当するのは“仕掛けのしんきち” 2016年島発見の望遠鏡、2017年のフレンチカンカンの足など、
これまでもテーマアーラ系で素晴らしい仕掛け衣装を担当してきたしんきちさんは、テーマアーラを考える上でもう欠かせない人材です。今回も私が描いたのはただただレコードがスライドする…程度の絵だったんですが見事レコードぽく、回転しながら出てくるようにしてくれました。
そこに外装はサトミ・タカコのレコードアーラコンビを加え、3名のチームで作ってもらいました。
20枚と、デカくて大量のジャケットを装飾するため、うまいこと人海戦術を繰り広げてくれたお二人。

インスタ映え間違いなしの顔ハメ衣装が完成しました!

◎パゴージ楽器

これは私たちにも割とおなじみな、カバッコとパンデイロ、ヘコヘコ。少人数でサンバを楽しむパゴージのときに使われる楽器です。
誰かがカヴァキーニョやギターをかき鳴らすと、誰かがパンデイロやタンタン、タンボリンなどのパーカッションを叩きはじめる。そして皆が歌い踊り、愉快な宴会となるーーーーー日本でいうと、沖縄のゆんたくみたいなものなのかしら…?

パゴージって、すごい昔からあるもので伝統文化的なものなのかと思っていたら、実はさほど古くないのですね。流行しだしたのが1980年代、ということで、今回の時系列の隊列では後ろの方に位置しています。 

どの楽器を出す?!とカルナバ会議でも喧々諤々あったのですが、結局馴染みがあり、違ったフォルムを出せるこの3つに決定しました。
実はざわーにょからは「カバッコは木の質感を!」と言われてたんですが、そこを押し切って全ての楽器の色を統一しました。お客さんが見て「わーなんか色の塊が来る!!」という体験を作りたかったから。リオのパレードを見ていると、そこは結構圧倒されるポイントですよね。日本でワサワサっとさせたいときはテーマアーラでカサを増す作戦! 20人超えの浮かれた楽器達が沿道のお客様を笑顔にするに違いありません。

◎衣装紹介
今回のなりきり系アーラ(2016年樽、2017年カクテルの系譜ですね)には、工作の匠、リサとおのちゃんを投入しました。そこに部屋と車という力技で協力してくれたルシアンを加えて、3人チームで制作進行を担当。
数の多さを効率良く、全体作業で補っていくために、量産に入る前の準備や試作はなんと4月から動き出してくれてました。
3人が先行して動いてくれ、そして全体作業でみなさんがガツガツ力を貸してくれ、例年のテーマーアーラ衣装にはないくらい、余裕のあるスケジュールで動けていました♪ 本当にみんなご協力ありがとうございます。
忘れちゃいけないのが、今回緑のインナー・帽子を発注したタイのオズ・コレクション工房のみなさま。緑のおじさんが送られてきた時、なんだかとてもホッコリしてしまいました笑。
インナー着ただけでなんか面白くなってテンション上がります!本当です。
最後にもう一つ、絵の段階からギロだったのにヘコヘコと言い続けていたこと、ここに懺悔いたします。 

◎ Pecado Capital

1975年放送の連続テレビドラマがモチーフのアーラ。パウリーニョさんの歌が主題歌となり、それまで土着の文化であったサンバがブラウン菅を通してブラジル全土に流れるという、「広がってゆくサンバ」を表す重要なアーラです。
そのドラマっていうのが、コレ。

冒頭にいる白シャツヒゲの男がお金を拾っちゃう主人公


真剣なシーンなのに、効果音がクィーカだったりしてなんか笑っちゃうんですが。当時のブラジルでは人気だったそうです。その証拠に、1998年にリメイクとかもされてるのです。
マリア曰く、「ブラジル人みんな知ってる」そうで。

日本でいうと、リメイクまでされてる国民的ドラマって…白い巨塔とか?!
◎衣装紹介
なんで突然タクシードライバー?!とみなさん思ったと思いますが。。。
ドラマの主人公の地味なおじさんタクシードライバーをモチーフにしてもまったく伝わらない…!ということで、パッと見てタクシーとわかるイエローキャブをモチーフにしています。
衣装を作るのは服飾系ならおまかせのただみつ。そして縫製サポートにベテラン・マチコさん。
小道具のお札入りポンポンはチアさん自身に作っていただきました!
ボストンバッグはサトキチ。
ハンドルはベースをおぐりん、装飾をチヨさん。
小道具に使っているお札が現在のお金だったり(古いブラジル紙幣のデータがなくて…)チアさんが薄型TV(浅草寺裏の置き場所とか予算の関係で…)からの登場になるのはご愛嬌ですヨ!

↓パウリーニョさんの曲が使われているタイトルロール


毎週決まった場所・時間でやっているアレゴリアに比べて、テーマアーラは自宅や作業場で少人数で行うため、なかなか知ってもらう機会が少ないのです。なので今年は遅ればせながら、テーマアーラ・バイアーナをきちんと紹介させていただきました。(本当に遅いけど……)

こちらに名前の載ってない方にも、たくさんのご協力をいただき、感謝感激雨あられです…!

 

そしてこの制作担当者たちの苦労の結晶に命が吹き込まれ、結集するのがもう明日!! 

先日の練習の時の一般参加メンバーの表情を見て、「これは、衣装と相乗効果ですごいものになる」と確信しました。

 

本日午後より、テーマアーラの搬入も始まります。

本業?の音楽・ダンス以外の制作も加わってバルバロスのサンバ。

全員で作り上げた今年の熱いヂスフィーレが、遠くブラジルにも届きますようにーーーー。